🚀ロケット産業の改革 (2023/7/7)
📰今週の気になるニュース
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ジェフベゾス率いるBlueOriginは、海外にロケット打ち上げ場を建設することを計画している。特にAriane6など2024年までに既存のロケットが退役するヨーロッパへ進出を検討しており、ロケット関連事業の買収で事業規模を拡大することを目論んでいる。
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7月5日に、ヨーロッパのAriane5ロケットは最後の打ち上げを行なった。今回の打ち上げではフランスの通信衛星と、ドイツの新しい通信技術の実証を行うハインリッヒ・ヘルツ通信衛星が軌道に投入された。現在開発中のAriane6ロケットは開発の遅れに悩まされており、今のとこと2024年に1号機の打ち上げが予定されている。
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関係者によると、ASTRA($ASTR)は宇宙船用エンジン事業を本体から切り離し、完全子会社としてスピンアウトさせることを目論んでいる。実際にAstra Spacecraft Engines, Inc.という社米で会社の登記も進んでいるという。2年前に同社は電気推進エンジンの開発を行うApollo Fusion, Inc. の買収を行ったが、特にITAR規制により優秀な人材採用が難航してしまい、今回の完全子会社化に至った。
💰今週の資金調達ニュース
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ハイブリッドロケットエンジンの大量生産を目指すミヨルニア・スペースワークスが、リアルテックファンドおよびインキュベイトファンドからシードラウンドで1.4億円の資金調達を実施。
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低軌道衛星によりモバイル・ブロードバンド通信の構築を目指すAST SpaceMobileは、株式売却により6,000万ドルの資金調達を行なった。今回の調達により、2023年3Qに実施される打ち上げサービス等の支払いを行う。
✏️今週のキーワード:ITAR規制
ITARはInternational Traffic in Arms Regulationsの略で、日本語では国際武器取引規則という意味である。米国の軍事に関する製品や文書の輸出や再輸出、再移転を規制している規則で、米国人以外が米国の軍事に関する情報を取得できないようにするために定められている。
今週も国内外で起こった宇宙ビジネスのニュースと、宇宙ベンチャーの資金調達についてご紹介しました。今後は読者限定で宇宙ベンチャーについて深ぼる記事や、宇宙関連の上場企業について分析する記事も配信予定です。お問い合わせはこちらまで。
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