[2023.12.01] SpaceXがパラシュートメーカーを買収
・今週の宇宙ビジネスニュース
・資金調達/M&Aニュース
・イベント情報
・編集後記
こんにちは。
いよいよ2023年も12月に突入し、このニュースレターを書き続けてから約5ヶ月が経過しました。この5ヶ月間でSpaceXがStarshipを打ち上げ、インドが初の月面着陸を実施、小惑星探査機OSIRIS-RExが帰還するなど多くのニュースがありました。今年もあと1ヶ月ということで、年末にかけて引き続き海外の宇宙ビジネスニュースを発信していきます!
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📰今週の宇宙ビジネスニュース
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SpaceXが、パラシュートメーカーPioneer Aerospaceを220万ドルで買収しました。Pioneer Aerospaceは数十年に渡り宇宙船や火星着陸ミッション、SpaceXのCrew Dragon用にパラシュートを開発していたものの、破産状態に陥っていました。SpaceXにとって今回が2度目の買収で、1度目は2021年に買収したIoT通信用の超小型衛星によるコンステレーションを提供するSwarm Technologiesです。
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Amazonの衛星ブロードバンドサービスProject Kuiperが、日本のNTTとスカパーJSATと日本の企業や政府機関向けに販売する協業提携を結んだことを発表しました。今回はProject Kuiperとしてアジア初の提携となり、日本企業2社2024年下半期に予定されるβテストに参加する予定です。今回の提携によりサービス拡大が難しかった地域にもサービスを提供するほか、一次産業でのIoT利用などを進めていきます。
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中国最大のロケットメーカーCALTが、最大300kg級のペイロードを太陽同期軌道に届けるための再利用可能な空中発射ロケットを開発していることを発表しました。高度約11.9kmまで上昇した後、放出されるまでマッハ0.8の速度に達する性能を持っています。
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宇宙ビジネスのコンサルティングを手掛けるEuroconsultによると、世界の地球観測マーケットは2022年の46億ドルから、10年間を掛けて76億ドルに達すると予測されています。北米がマーケットの約半分を占めており、防衛産業向けの地球観測サービスがマーケットの上位となっています。
💰資金調達・M&Aニュース
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ロケットエンジンを開発するUrsa Majorが、シリーズDおよびD-1ラウンドでExplorer 1 FundとEclipseをリード投資家として、RTX Ventures、BlackRock、Exor Ventures、Mack & Co.、LLC、XNなどから1億3,800万ドルの資金調達を実施しました。今回の調達資金は生産規模の拡大と防衛産業向け新型固体ロケットエンジンLynxの開発に充てられます。
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小型ロケットを開発するAstraが株式の非公開化を進める中で、投資家から270万ドルの資金調達を実施しました。同社は11月9日に、共同創業者2名による株式の非公開化を申し出たことを発表しています。
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米国防衛メーカーArcfieldが、小型衛星やセンサーを開発するOrion Space Solutionsを買収したことを発表しました。
🚀イベント情報
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2023年12月7日(木):NIKKEI宇宙プロジェクトフォーラム(詳細)
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2023年12月11日(火):宇宙・衛星データ活用Workshop(詳細)
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2023年12月21日(木):第9回宇宙太陽発電(SSPS)シンポジウム(詳細)
✏️編集後記
毎週SpaceXの大きなニュースがありますが、今回はSpaceXとしては珍しい企業買収のニュースが報道されました。バラシュートメーカーの買収により今後どのような事業展開がされていくか、大変楽しみです。
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