探査機OSIRIS-RExが帰還(2023/9/29)
・今週の宇宙ビジネスニュース
・資金調達/M&Aニュース
・イベント情報
・編集後記
こんにちは。
今週は「アメリカ版はやぶさ」と呼ばれる探査機OSIRIS-RExのカプセルが地球に帰還したことが宇宙業界では大きな話題となりました。これまでの日本の2回の小惑星サンプル回収に続く偉業となるので、今後のサンプルの分析がとても楽しみです。
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📰今週の宇宙ビジネスニュース
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小惑星ベンヌの探査を行った米国宇宙探査機OSIRIS-RExの再突入カプセルが、日本時間2023年9月24日23時52分に米国ユタ州の砂漠に着陸しました。再突入カプセルには探査機が収集した小惑星ベンヌのサンプルが積まれています。これから生命の起源や太陽系の形成についての手がかりを掴むべく、サンプルの分析が進められる予定です。
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人工衛星の寿命延長サービスAstroscale USは、軌道上の人工衛星への補給船開発について米国宇宙軍と2,550万ドルの契約を締結しました。補給船のプロトタイプは24ヶ月以内に納入される予定で、Astroscale側は開発費として約1,200万ドルの資金を提供する予定です。補給船の名称はAPS-R(Astroscale Prototype Servicer for Refueling)と呼ばれ、軌道上での燃料補給サービスを手掛けるOrbitFab製の給油ポートRAFTIが使用されます。
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CNBCの情報によると、ジェフベゾス率いるBlueOriginとSierra Spaceの民間宇宙ステーションOrbital Reefの開発に関する提携が解消される可能性があるとのことです。国際宇宙ステーションの退役時期を目標とし、2027年に最初のモジュールを打ち上げる予定でしたが、2社にとって宇宙ステーション建設は最重要事項とはみなされておらず、社内では他の有人宇宙船開発事業などとリソースの配分などで揉めれると噂がされています。
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SpaceXが政府機関向け衛星インターネットサービスStarshieldの最初の顧客として、米国宇宙軍と契約を締結したと報道されました。今回の契約締結により、陸軍や海軍などに対してStarlinkインターネットサービスやユーザー端末などのサービスが提供される予定です。また、今回の契約の上限額は7,000万ドルで、今月末までに1,500万ドルがSpaceXに対して支払われます。
💰資金調達・M&Aニュース
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スペースプレーンや宇宙ステーションの開発を行うSierra Spaceが、シリーズBラウンドで三菱UFJ銀行や兼松、東京海上日動火災保険の日本企業がリード投資家となり、評価額53億ドルで、2億9,000万ドルの資金調達を実施しました。
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宇宙開発などハードウェア開発向けの生産支援ソフトウェアを開発するFirst Resonanceが、Emerson Venturesから資金調達を実施しました。
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イタリアの一段式小型ロケットメーカーSidereus Space Dynamicsが、シードエクステンションラウンドでPrimo SpaceとCDP Venture Capital Sgrをリード投資家として、510万ユーロの資金調達を実施しました。今回の調達資金は、ロケットの飛行試験の準備に充てられます。
🚀イベント情報
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2023年10月6日(金):「きぼう」自動実験システム(GEMPAK)の構築に向けた情報提供要請(RFI)説明会(詳細)
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2023年11月23日(木/祝)-24日(金):第32回スペース・エンジニアリング・コンファレンス [SEC’23](詳細)
✏️編集後記
今週のニュースも、引き続き米国宇宙軍に関するニュースがとても目立っていた気がします。日本もSBIRに宇宙スタートアップが採択されるニュースもあり、引き続き国内の宇宙スタートアップ動向にも注目です。
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